こんなお悩みありませんか?
- 「そのうち食べるようになるよ」と周りに言われ続けてる
- 「嫌いなものも食卓に出し続ける」なんて、正直ムリ!
- 「うちの子偏食なの」と聞いても、うちの子よりマシと思ってしまう
- SNSで見る「#食育」のキラキラ投稿に、もううんざり
- 「給食なら食べる子」がうらやましく思う
1歳半から偏食だった息子は、治らないまま小学3年生になりました。
諦めたわけではありません。「このままじゃいけない」と何度も思ったし、泣いたこともあります。
でも、何を試しても無理なものは無理なんです。
「母親失格」「偏食は親のせい」
そんな言葉に、深く落ち込んだことも多々あります。
でも今、私は「それでもいい」と思えるようになっています。
これは、息子の偏食に悩みながらも、少しずつ私の心が軽くなっていった7年間の記録です。
「偏食が治った解決法!」ではありませんが、同じように悩むママが少しでも「これでいいのかも」と思ってもらえたらうれしいです。
偏食とは?原因・時期・よくある対処法の整理

そもそも偏食とは?何歳頃からはじまる?
偏食とは、
特定の食べ物しか食べず、食事が極端に偏っている状態のこと。
例えば「白ごはん・パン・揚げ物しか食べない」や「野菜は完全拒否」など。
1~3歳ごろから目立ちはじめ、一般的には5歳ごろまでがピークとされています。
子どもの偏食、主な原因はさまざま
原因 | 内容 |
---|---|
感覚過敏 | におい・食感・見た目・音などに不快感を感じやすい |
味覚の敏感さ | 子どもは大人より苦味・酸味を強く感じやすい |
口の発達 | 歯が生えそろわず、咀嚼力も未発達=食べづらさがある |
遺伝的要因 | 研究によれば、偏食の約7割が遺伝の影響とも |
生活環境 | 間食のタイミング、食卓の雰囲気、生活リズムの影響も |
発達の特性 | 自閉傾向や“見通しの立てづらさ”が影響することも |
📌 参考:母子栄養協会「子どもの偏食・好き嫌いの原因と対応方法」より
見た目、におい、感触、音…子どもにとって「イヤ」と感じるポイントはさまざま。
ときには「本人も食べたいけど食べられない」ことだってあります。
母子栄養協会の記事でも、
「偏食=わがままではなく、“感覚的に難しいこと”が背景にある」と紹介されています。
よくある偏食対策
いろいろ試してきた方も多いと思いますが、ここでは一般的によく紹介される対策を整理します。
よくある偏食対策👇
- 嫌いなものでも、何度も見せ続けることで少しずつ慣れる
- 刻んだり混ぜたりして「見えない形」にする
- 苦手な味は薄めたり、好きな味でカバーする(カレー味など)
- 一緒に料理や野菜育てをして、興味を引き出す(食育)
- 間食を見直して“お腹を空かせる”
- 生活リズムを整えて、体調をベストに
- 食卓を親子で会話のある明るい場に
…でも、こうした対策、「うちの子には効かなかった」なんてこともありますよね。
私もそうでした。
だからこそ、次の章からは私が「息子の偏食とどう付き合ってきたか」そのリアルをお話ししますね。
子どもの偏食は親の責任なの…?我が家のリアルストーリー

「うちの子、偏食なんです」
と話したとき、軽く共感してもらえると思っていました。ところが、返ってきたのは…
軽い共感を期待しただけなのに…
あれ?うちの子普通じゃないのかな…
そんなふうに思い始めたのは、この頃からでした。
そして「こんなに偏食にさせてしまったのは私のせい?」と何度も自分に問いかけました。
偏食は親の責任、母親のせい──、そんな記事を見てため息。
でも、少しずつ私の気持ちは変わっていきました。
「もう自分を責めるのも、子どもを責めるのもやめよう」そう思えるようになってから、
少しずつ我が家の食卓にも、笑顔が戻ってきたのです。
偏食と無縁だと思ってた息子がだんだんと食べなくなった
私はしばらく不妊だったこともあり、妊娠前からマクロビオティックという食事療法(いわゆる玄米菜食)を続けていました。
妊娠中も、産後も、授乳のために食事にはかなり気を遣っていました。
離乳食が始まると、できるだけ手作りにこだわり、食材の質や調理法も丁寧に考えていました。
自分が食べていた玄米を柔らかく炊いてつぶし、旬の野菜も蒸して丁寧にペースト状に。
もちろん出かける日は市販のベビーフードにも助けられつつ、自宅では「素材の味を楽しんでほしい」と思いながら、毎日のごはんを準備していたんです。
そんな食事を、息子はよく食べてくれました。
お野菜も果物も何でも興味津々に手を伸ばし、「おいしいね〜」と笑顔を見せてくれて。
↑1歳の誕生日に作った玄米とお野菜のケーキも完食!
こんなふうに書くと、まるですごく丁寧な暮らしに見え「私には無理かも」って思われるかもしれません。でも、そんなふうに「頑張ってると思っていた私」ですら、偏食は避けられませんでした。だからこそ、この先の話を届けたいと思います。
とはいえ、外食もおやつも、周りの子と同じように楽しんでいたし、食に対してストイックすぎたつもりはありません。
「なんでもよく食べる子で楽だな〜」とすら思っていました。
でも──
1歳半頃から、だんだんと息子が食べ物を受け付けなくなったんです。
あれ?好きだったのに食べない。
口に入れないし、入れてもぺッて出す。おかしいな。
とはいえ、「自我が芽生える頃はよくあること」と聞いていたので、あまり深く考えず保育園へ。
「そのうち食べるようになるよ」と言われ続けて…
保育園では先生方がやさしく見守ってくれました。
「そのうち食べますよ」「無理強いせず、少しずつで大丈夫」
──でも、1年経っても、2年経っても、何も変わりませんでした。
毎日お迎えのとき、「今日の給食」を息子と見て、
「今日のごはんもおいしそうだね、〇〇君は今日はどれ食べた〜?」
と会話するのが日課でした。
でも返ってくるのは、たいてい「ごはん」の一言。
これらは保育園のイベント給食です👇
どれも手が混んでて見た目も可愛い♡
でも息子はほぼ食べれなくて…かわいそうとさえ思っていました。


食べたものはこの食パンくらいかな

そうめんは麺だけ

たまに「これ食べた」と話してくれた日は、私も張り切って家で再現するんです。
でも、食べてくれない。
よくある対策、調理法の工夫──ネットや本に書いてあることは、片っ端から試しました。でも、効かない。
何で食べないの!?せっかくママが作ったのに!
と、あまりにイライラして怒鳴ることもよくありました。
そのうちに、どんどん料理をする気持ちまで萎えていきました。
卒園前、ベテランの先生との面談でその話をしたとき、思わず泣いてしまった私に、先生はこう言ってくれました。
「大丈夫、大丈夫。お母さん、よく頑張ってますよ。○○君も頑張ってる。小学校に上がったら、ふっと変わる子も多いから」
保育園給食で食べたもの
・白ごはん ・パン ・味噌汁の汁のみ
・ゆかりおにぎり(唯一好き) ・うどんやそうめんの麺のみ
他に食べたもの
・納豆 ・唐揚げ
・そぼろご飯 ・アンパンマンカレー(具は避ける)
・マックのポテトとチキンナゲット
なんでも食べる子がうらやましいな…
小学生になっても偏食はたいして変わらなかった
「入学したら環境も変わるし、友達の影響もあるはず」 そう思っていたけれど──
現実は変わりませんでした。
小1の春、小2の春、そして小3の春── 3年連続で担任の先生から電話が。
「○○君、給食ほとんど食べていないみたいですが…体調悪いですか?」
気づけば「すみません」が口癖に。
心のどこかで、ずっと思ってたんです。
「息子がこんなに偏食なのは、私がちゃんと向き合ってこなかったからだ」と。
実は、私は小1のタイミングで20年勤めた会社を辞めたんです。
息子との時間をちゃんと持とうと決めて、在宅ワークに切り替えました。
「もっと時間をかけて料理をすれば、変わるかもしれない」
以前は効かなかった解消法にもう一度チャレンジしたり、一緒に料理を手伝ってもらったり、家庭菜園でトマトが育つのを一緒に楽しんだり。
でも──偏食は、変わりませんでした。
2年生の頃、こんなことが。
先生との面談で「息子と、給食は一口チャレンジをするように約束しています」と伝えたら、毎日声かけをしてくださったんです。
とてもありがたかったけれど、それが息子にはプレッシャーになってしまい──
「給食イヤだから、学校に行きたくない」
そう言う日がつづきました。
私は先生に電話しました。
「申し訳ありませんが、息子が給食を食べなくても放っておいて下さい。本当にすみません。甘やかしてる私が悪いのですが…」
また、
私は今までたくさんのヒドいことを息子に言ってきました。
・「お友達みんな食べてるのに、恥ずかしくないの?」
・「野菜食べないと病気になっちゃうよ!」
・「何も食べれなくて、かわいそうな子ね」
・「ママが料理下手なせいだね、ママが悪いね!(イヤミ)」
・「もう意味わかんない!なんなの?」
そう言って当てつけのように料理を捨てた日もありました。
そんな日は、「私、母親失格。最低だ…」と泣きました。
よく教育の専門家が解説している「偏食の子に言ってはいけないこと」を私は言ってる。
だから治らないんだ。そんな負のループ。
だけど、3年生になった今、そんな中でも息子は本当に少しずつ、私と約束した「給食一口チャレンジ」を自分のペースで頑張ってくれています。
そして、1年に1、2種類ほど好きな食べものが増えています。
──そして、
私も、ようやく思えるようになったんです。
この子はこの子なりに、ちゃんと成長してる。大丈夫。
小学校給食で食べるもの
・白ごはん ・パン(揚げパンが一番好き) ・味噌汁の汁のみ
・麺類の麺のみ ・カレー(具は避ける)
他に食べるようになったもの
・ツナマヨ ・ハンバーグ ・チーズトースト ・コロッケ ・ソーセージ
・つくね ・ハッシュポテト ・焼きそば(具なし)
お菓子は「ポテトチップス」と「チョコ」系が大好き!アイスも好き!
でも果物もケーキなどのスイーツも一切食べません。

↑小3になった今もお弁当は完食できる量しかいれません
よくある偏食対策、うちの子には通用しませんでした

ネットや育児書、SNSでよく見かける「偏食対策」。
どれも「効果がある」と紹介されていて、「じゃあうちも…」と何度も試しました。
でも、どれもうまくいかなかったんです。
作戦その① 苦手な食材を出し続ける
「苦手なものも、毎日食卓に出し続ければ、そのうち慣れて食べるようになる!」──育児書やネットでよく見かける、いわゆる“見慣れ作戦”です。
実際に、ほうれん草やトマトなどを毎日出していたら、ある日ふっと口に入れた…という家庭もあるようです。
特に「親が美味しそうに食べる姿を見せる」のがポイントとも。
もちろんやってみました。
でも……正直、仕事からクタクタで帰ってきて、「絶対食べない」とわかってるものをわざわざ準備するのは、なかなか大変でした。
作ったからには食べさせようとしてしまうし、その度に息子に拒否されるし、3日で心は折れました。
夕飯を作るたびに「どうせ食べないけど」って思う、その気持ちがいちばんしんどかったですね。
作戦その② みじん切りやペーストにしてこっそり混ぜる
「バレなきゃOK」なこの作戦は、野菜嫌いキッズへの王道ルート。
細かく刻んだ野菜をハンバーグやミートソースに入れたり、ペーストにしてカレーに溶かすなど、工夫の幅も広いです。
食感と見た目にかなり敏感な息子に、みじん切りは速攻でバレました。
そこで、ハンドブレンダーを買ってペーストにし、カレーに混ぜることに。
これはうまくはいったのですが、栄養面はカバーできただけであって、偏食の根本解決にはなりませんでした。
しかもカレーにしかできず、これでは偏食が治ったとはいえません。
作戦その③ キャラ皿&お気に入りアイテムでテンションUP
「楽しい見た目でテンションと食欲アップ!」を狙うこの方法。
アンパンマンや新幹線など子どもの“推し”キャラのお皿やお弁当箱を活用して、興味を引き出す作戦です。
かわいく盛り付けたお弁当やプレートで、「かわいい〜」と喜んで食べたという声もSNSでよく見かけます。
当時息子が大好きだった「ドクターイエロー」のお弁当箱を用意して、いつもより時間をかけて見た目も工夫して…、好きな唐揚げと一緒に他のおかずも入れたりしました。
「これなら食べてくれるかも!」とワクワクしながら。
でも、結果は──
普段通りに唐揚げだけ食べて終わりでした。
その他にもお皿やフォークなど、息子がテンション上がるアイテムを使いましたが偏食には敵いませんでした。
私が頑張れば頑張るほど、息子は「イヤ」「怖い」と心を閉ざしていく気がしました。
そんなある日、「これはもはや私の自己満足かも」と気づいたんです。
私はこんなに頑張ってる。
偏食なのを自分のせいじゃないと思いたいだけかも?
もちろん、息子のためだとは思っています。
何もやらないより、できることはある。
でも、「効く子」と「効かない子」がいる。息子は「効かない子」だっただけ。
そう認めることで、私は少し肩の力を抜くことができました。
子どもの偏食、もはやネタにしています

昔は毎日誰にも話せず泣いていた偏食問題。
でも今は、笑いながらネタのように話せます。
ここでは、周りからよく言われることに対して私が返している回答をご紹介。
ぜひクスッと笑って読んでくださいね。
○○くん、給食も全然食べないんだよね?
→ そうなの〜。だからお腹ぺこぺこで帰ってきて、おやつにおにぎり食べるのよ。しかも「ゆかりおにぎり」が大好きって超渋くない?笑
○○くん、マック大好きだよね?
→ そうそう!チキンナゲットで育ってる〜。それが偏食治らない秘訣です。笑
○○くん、家でいったい何食べてるの?
→ 唐揚げと白米かな。でも納豆食べるから栄養OK!日本人なら米と納豆食べときゃそれでいいっしょ!笑
○○くん、全然食べないのに背大きいよね。なんで?
→ 100%パパの遺伝なの。遺伝に感謝だよ〜。
外食とか困らない?
→ 全然困らないよ〜。ハンバーグと唐揚げとポテトだったら回転寿司にもあるし、お寿司好きな私としては毎週回転寿司でもOK。
ご飯工夫するの大変じゃない?
→ 逆に食べるもの決まってるから考えなくて良くて楽なんだよね〜!
こんな感じで言い返す余裕ができたのは、きっと
「もう、完璧な母親じゃなくていい」と思えるようになったから。
今では、余裕で笑って答えられる自分にも少しホッとしています。
同じように子どもの偏食で悩むママへ|私が伝えたい3つの考え方

ここまで読んでくださってありがとうございます。
偏食との7年間、私もずっと「どうすれば治るんだろう」と悩み続けてきました。
でも、今は少し違います。
「治すことより、大事なことがあるかも」
そう思えるようになった今、伝えたいことが3つあります。
「ちゃんとしなきゃ」を手放してみる
SNSで見かけるキラキラ食卓。
「#食育」の投稿を見て落ち込む日もありました。
でも今の我が家は、納豆ごはんとレトルト食品でも、にこにこ笑ってる。
それでいいって、思えるようになったんです。
完璧じゃなくていい。
「ちゃんとしなきゃ」じゃなくて、「ちゃんと笑ってる私」でいい。
「ママは味方だよ」って伝えてあげて
親戚と集まって食事をすると、何でも食べる子は褒められる。
「あれ?〇〇君はこれも食べない?美味しいのに〜」
「でもいいのよ、食べられるものだけ食べなさいね」
何気ない言葉にグサっとくる私。きっと辛いのは息子も同じ。
でも、いちばん味方でいてあげられるのは、ママ。
「無理に食べなくていいよ」って、そっと言ってあげるだけで、
子どもはちゃんと、自分のペースで前に進んでいくんです。
「ママが笑ってる」それが一番の栄養かも
ちゃんとごはん食べてないから…
あんなに偏食だから…
そう思って、成長にも不安を感じていた私。
でも、偏食でも、元気でよく笑う子どもに育ってくれました。
ちゃんと食べることより、「今日も元気だね」と言える日々が、
いちばんのごちそうだったのかもしれません。
今日もお子さんの偏食に悩んでいるお母さん、毎日お疲れ様です。
今日も食べなかった…そんな日もあります。
でも、今日も元気だった。それだけで十分。
そんなふうに思えるようになった私の7年間の記録が、あなたの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。
「ちょっと聞いてほしいな」「誰かと話したいな」
そんな気持ちが浮かんだら、ぜひ気軽にメッセージを送ってみてください。
同じように悩んだ経験があるからこそ、
あなたの気持ちに、そっと寄り添えたら嬉しいです。